Walkera 4#3B メインモーターのカーボンブラシ化
CN12-B2Cカーボンブラシモーター】とEsky Honey Beeの【EK1-0001Aテールモーター(カーボンブラシ)】を入手し、「Walkera 4#3B」のメインモーターのカーボンブラシ化に挑戦しました。どちらのモーターも台湾のGWS社の製品らしくエンドベル組付けは同じ製品と思われます。

【CN12-B2Cカーボンブラシモーター】
http://aircraft-japan.com/shopexd.asp?id=1510

【EK1-0001Aテールモーター(カーボンブラシ)】
http://www.miracle-mart.com/store/index.php?currency=JPY&main_page=product_info
&cPath=80_152&products_id=1191


「Walkera 4#3B」が手元に届き初飛行の前にメインモーターをカーボンブラシ化しました。純正モーターのメタルブラシでの飛行実績がなく性能比較はできませんがカーボンブラシ化したモーターでは

3.5バッテリー(1バッテリーの飛行時間は7〜9分程度)×35日間(2008/7/17〜8/20)≒123バッテリー

の飛行が可能でした。なお、この間の飛行は室内でのホパリングが主体で機体のパーツの破損による補修、劣化による交換などは起きていません。
77バッテリー目と最終123バッテリー目にモーターを分解し「カーボンブラシ」と「コミュテーター」の磨耗状況を確認しました。添付画像ご参照下さい。


1.ブラシの取替え方法

以下にブラシの取替え方法について概要を記しておきます。添付の画像も合せてご参照下さい。

(1)ノイズフィルタ基板の取外し

純正モーターに取付けられている「ノイズフィルタ基板」を取外します。取外しには【ハンダ吸取線】や【ハンダ吸取器】を使うと便利です。

【ハンダ吸取線】
http://www.goot.co.jp/item.html?c=108

http://eleshop.jp/shop/goods/search.aspx?&style=D&search.x=0&keyword=ハンダ吸取

【ハンダ吸取線の使い方(動画)】
http://www.hakko.com/japan/flv/show_video.html?id=wick_use

【ハンダ吸取器】
http://eleshop.jp/shop/goods/search.aspx?&style=D&search.x=0&keyword=ハンダ吸取

(2)エンドベルの取外し

先端を鋭利に加工したマイナスの精密ドライバー(1.5o程度)を使いエンドベルを押さえている爪を立てることで簡単に取外すことができます。この時コミュテーターの端に取付けられている【絶縁ワッシャー】は外さないで下さい。【絶縁ワッシャー】を外して組み立てると回路がショートし「レシーバー」が焼損する可能性があります。

(3)エンドベルの組付調整

エンドベルはカーボンブラシが変形しないよう、無理に押込まずに爪楊枝などでブラシを広げておいてコミュテーターに上手く載せた状態で組付けます。
なお、純正のエンドベル組付けとの若干の寸法違いで組立時にモーターカバーを強く締めすぎると回転抵抗が大きくなることがあります。分解前に回転軸の軸方向のアソビの感触をつかんでおいて強く締めすぎないことが大切です。
場合によってはモーターカバーとエンドベルの間に隙間を作りアソビを確保する必要があります。この時は「瞬間接着剤」を使ってモーターカバーとエンドベルを接着しておくと良いでしょう。
他にはヤスリなどでコミュテーター側のローター軸を短く削る方法も考えられます。

又、機体に取付ける前に乾電池で回転テストを行っておけば安心です。乾電池3Vでは無負荷起動が無理な場合があるかと思いますが手で起動を補助してやれば回転するはずです。

(4)配線

最後に「ノイズフィルタ基板」とリード線をハンダ付けして完成です。なお、カーボンブラシと純正ブラシではブラシの構造が違いますから赤線を(+)端子に接続すると【逆回転】してしまいます。赤線を(-)端子、黒線を(+)端子に接続します。

(5)慣らし運転

カーボンブラシとコミュテーターをなじませるため、機体を浮上させずに低速回転で5〜10分程度、慣らし運転を行います。

定期的にブラシやコミュテーターを接点洗浄剤などでクリーリングしてやれば寿命が延びるとのレポートもあります。

【注意!!】

新品で使用前の純正モーターをカーボンブラシ化しないと寿命の延長は望めません。同種の中古モーターでテストをしてみましたが
コミュテーターに傷があると「ヤスリ」でカーボンを削る状態と同じことになり、ごく短時間でカーボンが磨耗し回転しなくなります。
中古モーターを使う場合にはコミュテーターを小型旋盤などできれいに削り直すかコミュテーターを新品に交換すればOKです。


2.その他

(1)ヒートシンクの取付け

メインモーターとレシーバーのジャイロにアルミ缶で作った【ヒートシンク】を取付けています。

初期に小型のアルミ製ヒートシンク(LSI用)をメインモーターに取付けていましたが「Waltera 4#3B」では機体の軽量化が安定飛行に重要なポイントと分かり超軽量のヒートシンクを製作、取付けました。

又、ラダーの舵としてレシーバーにはジャイロが付いていますが、このジャイロ素子は温度が上昇するとニュートラルがずれる現象がおきます。この場合は一度、機体の電源を入れなおすと再度ニュートラルが検出されますが少しでも影響を小さくするため、温度を安定させる目的でレシーバーのジャイロにもアルミ缶ヒートシンクを取付けました。

(2)モーターのリード線のサイズアップ

スレッド「【恐らく】walkera 4#3【世界最小】」に

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バッテリーケーブル、コネクタ、モーターへの配線を太いのに交換したら純正とは別物のような飛び。って言うか純正の新品に付け替えたらすでに終わりの頃のような弱々しい飛びに感じてしまうw
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との投稿がありました。確かにモーターのリード線は細すぎます。モーター回路には2A程度の電流が流れますから最低でもLi-Poバッテリーのリード線程度のサイズが必要かと思われます。現状のリード線における電圧降下は実測で約0.06V/2A(往復で)発生します。
モーター端子からコネクタまでのリード線を【太くて短いリード線】に取替えてみましたが投稿内容のように顕著な違いがありました。
私の場合、1年経過するような古くて容量の低下したバッテリーも使っていますが充分な浮力と飛行時間が確保できました。
今回はバッテリーケーブル、コネクタのサイズアップは行っていませんがモーターのリード線のサイズアップのみでもそれなりの効果はあるようです。

ブラシ一覧

カーボンブラシ(77)

コミュテーター(77)

カーボンブラシ(123)

コミュテーター(123)

ステップ1

ステップ2

ステップ3

ステップ4

モーター用ヒートシンク

ヒートシンクの取付け

ジャイロ用ヒートシンク

ヒートシンクの取付け

リード線のサイズアップ
【準備中】 【準備中】